訳あり女達が自分を売る漫画、『フルーツ宅配便』を読んだ感想

どうも、mortalです。
前回の更新から何気に1か月近くが経過していますね…

で、今回は記事更新のリハビリとして
マンガワンで読んだ『フルーツ宅配便 』をさらっとレビューです。

■あらすじ

東京で働いていた会社が倒産してしまった主人公・咲田。
地元に帰り昔通っていたラーメン屋に行くと、
顔見知り程度の謎の男・ミスジと再会。
そして彼の紹介を受けて、デリヘルの店長になるという話。

(※最近ドラマがやってたみたいですが、
うちはテレビが無いのでそんなこと全く知らなかったという )

■作品の大まかな特徴解説

★正直あまり絵は上手くはなく、エロさは皆無

デリヘル経営の漫画の割には、行為のシーンは一切なし。
黒髪のショートカットは全員同じ人にしか見えないんですが…

なので、エロ漫画として使いどころを期待しているキッズには期待外れかと。
そういう需要の人はコミックLOでも買いましょう。

★ テーマは人間関係とお金の話

性風俗という大々的には語りづらい内容ですが、
あくまでも働く人々の心の機微などを中心に描いた
ときにコミカルだったり、ときにいい話なヒューマンドラマです。

闇金ウシジマくんをマイルドにしたような作風で、
ああいうダークでヘヴィな内容が苦手な人はこれぐらいでちょうどいいかも。
僕はあっちも好きなんですが、
ウシジマくんは基本的に救いがなさ過ぎて気が滅入ります…

結構淡々と話が進んでいき、
「ナイフで腹を刺されたコイツ、結局どうなったんだ?」みたいな
良く言えば読者の想像の余地があり、
悪く言うと投げっぱなしエンドもちらほら。

働く理由はシングルマザーで生活費が苦しいとか、
姉が弟を大学に通わせるためとか色々です。
ホストとか遊ぶ金欲しさ、みたいなのは無かったですね。

★源氏名、後半は聞いたことのないマニアックなフルーツ名の連発

フルーツ宅配便で働く女性はみんな果物の名前縛りで、
後半になるとネタ切れなのか見知らぬ名前が出てきます。

(例)
いちご、みかん、バナナ→わかる
ドラゴンフルーツ、カニステル、サポジラ、パンレイン→ファッ!?

初日に店長から「今日からあなたの名前はサポジラさんね」
なんて言われてもねぇ…
いきなりステーキならぬ、いきなりサポジラです。

僕だったら覚えられずに
「はじめまして。カポエラです」とか間違った自己紹介をしちゃいそう。
風俗嬢も大変ですね。

せっかくの機会なので、これらのマイナーフルーツの画像を貼っておきます。

見た目は赤玉ねぎ、中身はごま塩感のあるドラゴンフルーツ

柿っぽいカニステル

これまた柿っぽいサポジラ

ブロッコリーみたいなパンレイン

生きていく上で全く役に立たなそうな雑学が学べたから、
これはこれで勉強になりましたね。

★個人的な話の好き嫌い

・嫌なの編
子供が虐待されてる、とかの悲しい話はやめてくれ…

子供を捨てて新しい男と駆け落ちする女などが出るんですが、
そういうのに限って救いがないラストだったりします。
まあ、誰も助けてくれないのがリアルっちゃリアルですけど。

・好きなの編
年齢を尋ねると「孫が高2」とかいう、
推定60~70代のババア・ドラゴンフルーツの回。

女慣れしていない童貞大学生みたいなやつを相手にするも、
占い師を相手にした人生相談みたいなことになってる。
そして、こんな婆ちゃんを相手に8回もイクなよ(笑)

興味があったらお勧め、ぐらいの漫画でした

めちゃくちゃ面白れぇえええ!単行本も買ったろ!
という高いテンションにはならないんですが、
量産型のなろう小説のコミカライズみたいな話とは違い
独特の味があって個人的には結構楽しめました。

漫画喫茶ででも見つけたら、試しに読んで欲しいですね。